おむつなし育児とは
私は、おむつなし育児研究所というところで、おむつなし育児アドバイザー養成講座を受講し、おむつなし育児アドバイザーとして、私自身もおむつなし育児を実践しながら、おむつなし育児について広める活動をしています。
おむつなし育児と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか。
「おむつしなくて平気なの?」「自然派の人がやっているのかな」・・などなど。
様々な疑問をお持ちの方もたくさんいらっしゃると思います。
私が「おむつなし育児」という言葉に出会ったのは、布オムツ育児のことを調べているときでした。
そんな方法があるのだなと思って調べていると、三砂先生の『赤ちゃんにおむつはいらない』という、少し衝撃的なタイトルの本に出会ったのです。
ぐいぐいと引き込まれる本でした。
そして、「子どもの排泄に寄り添う」という言葉がとても印象に残りました。
その言葉は、私がおむつなし育児を実践する上での核となっているものです。
排泄は、寝ること、食べることと同じように大切なこと。
「すっきり気持ちいい排泄をさせてあげたい」と心を寄せることで、子どもとのつながりを実感しています。
排泄は子どもとのコミュニケーションの一つ。
「すっきり出て気持ち良かったね」と、子どもと共に気持ち良さを共感しながら、体と心に心地よい体験を日々積み重ねていくことを大切に考えています。
おむつなし育児とは、「子どもの自然な排泄をサポートする育児」と言えます。
「子どもの自然な排泄の姿」とはどんな姿なのでしょう。
実は、人間は、開放空間(おむつの外)で排泄するということを本能的に持っています。動物と同じです。
赤ちゃんがおむつを開いたときにおしっこをするという姿がよく見られると思いますが、赤ちゃんのときから、本能的に開放空間でおしっこ・ウンチをしたいという気持ちがあります。
したがって、おむつの中で排泄するということは、人間にとっては本来不自然な姿です。
私たちは、「子どもにはおむつをつけるもの」と思い込んでいることがあります。
子どもにはおむつをつけないといけないのでしょうか。なぜ、おむつをつけるのでしょうか。
考えてみると、おむつは「大人の都合でつけさせてもらっているもの」です。
おもらしをされたら困るから、掃除が大変だから、大人がつけているもので、子どもがつけてほしいといっているものではありません。
つけるのも外すのも大人次第なのです。
ですが、おむつなし育児は全くおむつを使ってはいけないというものではありません。
時におむつに頼りながら、お世話する人の健康を大切にしながら、子どもの排泄自立の自然で主体的な発達を促していけるような、
自然なおむつ外し
という選択肢があることを少しずつお伝えしていければと思います。
おむつなし育児で大切にしていることは、「子どもにすっきり気持ちいい排泄をさせてあげたいと心を寄せること」。
すっきり気持ちいい排泄というのは、やはり開放空間での排泄を大事にするということです。
そして、排泄に寄り添う時間というのは、子どものことをよく観察する時間にもなります。
まだあまり言葉のうまく話せない小さな子どもに思いを馳せて、
「おしっこ・ウンチしたいのかな」「しー出たね」「すっきり出て気持ち良かったね」と心を寄せること。
非言語の世界で子どもと通じ合える大切なコミュケーションの時間の一つになります。
これは、おむつなし育児を実践する中で自然に起きてくる大切な瞬間だと感じています。
そんな子どもとのつながりを実感できるおむつなし育児を、少しでも多くの人に知ってもらえたらうれしいです。